売り手と買い手をつなぎトラブルを防ぐM&A仲介会社

ここまで読んで、薬局譲渡を検討し始めた方もいらっしゃるかと思います。
しかし、「そんなにうまくいくものだろうか?」と疑問を持たれている方もいるかもしれません。

確かに、調剤薬局のM&Aは、決して簡単とはいえません。そもそも譲渡したくても、最適な買い手がどこにいるか分かりませんし、仮に買い手が見つかったとしても、細部まで交渉したり、多くの契約を結んだり、と煩雑な作業があります。ポイントを外してしまうと、本来ならまとまるはずの交渉もまとまらなくなります。

そこで、通常は、M&Aを仲介してくれる企業に、譲渡先探しや相手との交渉などを依頼します。

M&A仲介会社は、多くの買い手とコネクションを持っています。売り手からの依頼があると、コネクションのなかから、売り手の希望に沿った買い手を探し出し、買う意志があるかどうか打診します。そして、客観的に資産査定をした上で、売り手・買い手との交渉の場をセッティング。トラブルが起こりやすく、話し合いが必要な点について、アドバイスをします。仲介会社が、譲渡価格や譲渡条件などの交渉の代行もします。こうして、トラブルを防ぎながら、円満なM&Aを実現するわけです。

調剤薬局のM&Aは、業界特有の難しさもあり、「金額」よりも経営方針や理念など「心」を重視した取引がほとんどです。そのため薬局経営者の気持ちを理解できる会社または担当者であるかどうかが重要になってきます。

また、仲介会社に任せるだけでは、M&Aはうまくいきません。売り手側もポイントを押さえておき、さまざまな準備をしておく必要があります。

そこで、次の章では、実際にハッピーリタイアを実現した4人の方のインタビューを掲載しました。それぞれのオーナーは、どのような手順を踏み、ハッピーリタイアを成功させたのか。トラブルが起こりやすいポイントとは何か。生の意見を聞くことで、ご自身のM&Aの参考にしてください。

売り手と買い手をつなぐアテック

アテック株式会社 取締役社長 鈴木 孝雄
「薬局オーナーのためのハッピー・M&A読本」より

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