薬局のM&A・事業継承では、売却額はどのくらいになる?

薬局をM&Aもしくは事業継承するにあたり、オーナー側として気になるポイントは、やはり「どれくらいの売却額になるのか」という点ではないでしょうか?

どれくらいの売却額になるかによって、損失分を計上したり、自身の退職金も異なってきます。

そこで今回は、薬局のM&Aもしくは事業継承では、売却額はどのくらいになるのか相場や利益の求め方について解説していきます。

これからM&Aや事業継承を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

1.薬局M&A・事業継承における売却額の相場は?

薬局を個人または企業に売却する場合の金額というのは、実際には薬局が建てられている立地や建物の規模によって大きく異なります。

例えば同じような条件の立地であったとしても建物の規模が異なれば売却額は変わりますし、逆に同じ建物であったとしても立地が異なればそれだけで売却額も変動します。

つまり、売却額は大体これくらいというのは一概に言えません。

相場としても、3000万円~10億円規模になるものもあり、相場内の価格差はとても開きがあるのです。

しかし、全く相場が分からないというわけではありません。

相場を算出する方法を活用して、相場はおおよそどれくらいなのか確認してみましょう。

相場の算出方法は、下記の計算式になります。

売却額=営業利益3~5年分+純資産

この式に当てはめれば簡単に売却額の相場を算出することができますが、実はいくつか注意しなくてはならないポイントもあります。

【営業利益は適正な数字を当てはめる】

全ての薬局が当てはまるわけではないかと思いますが、薬局を経営されている方の中には営業利益の中に、節税を目的として組み入れた経費やオーナーが個人的に私用した経費、違法行為にかかる経費が含まれているという場合もあるのではないでしょうか?

営業利益はこれらの経費を全て除く必要があります。

また、役員報酬の適正化を行うことも忘れないようにしましょう。

これでようやく適正な営業利益となります。

【試算は4年分で行う】

先ほど紹介した式だと営業利益3~5年分になりますが、この方法で算出すると売却額の相場にかなり開きが出てしまいます。

そういった時は4年分で試算するようにしましょう。

4年分の相場ラインを算出しておけば、今後M&Aや事業継承を行う際に相手が提示された価格を高いのか、それとも安いのか判断がつきやすくなります。

そのため、試算は営業利益の4年分で行うと良いでしょう。

【自身で相場が調整できてしまう】

もう一つ、上記の式は自身で相場を調整することができてしまいます。

例えば、役員報酬の適正化の際に、オーナーの判断で役員報酬を引き下げればその分営業利益がアップし、売却額の相場も上がるでしょう。

逆に役員報酬を引き上げればその分営業利益はダウンし、売却額も下がってしまいます。

このように自身で相場を調整できるのは、売却額を引き上げたいと考える方には良いのですが、逆にあまり役員報酬を下げたくないという方にとっては調整しづらくなってしまうかもしれません。

上記のポイントに気を付けながら売却額の相場を算出してみましょう。

2.交渉時に売却額を高めるポイントは?

M&A、事業継承をする際には買収側の企業と交渉して実際の売却額が決まります。

この交渉で想定していた相場よりも安くなってしまうケースもあります。

交渉時に売却額を引き上げるためには、買収する側がなぜこの金額を提示してきたのか理由を考えてみましょう。

まだ、交渉まで進んでいないという方は、どうすれば売却額を高められるのかチェックしてみてください。

【純粋な企業価値で買い手側は判断する】

当然と言えばそうなのですが、買い手側は純粋に企業価値だけを見て買い値を付けるケースがほとんどです。

薬局側のオーナーにとっては愛着のある自分のお店でもあるので、つい相場も高く見積もって考えてしまうかもしれませんが、買い手側は特にそのような気持ちは考慮されず、企業的に価値があるかどうかを見ていきます。

そのため、まずは売り手側となる薬局オーナーも、自身の薬局について客観的に見ておく必要があります。

【買い手が注目するポイント】

M&A・事業継承において買い手が注目するポイントは、企業価値があるかどうかという部分だけではなく、他にも細かいポイントをチェックしています。

例えば、オーナーや身内、役員への報酬、従業員への給与がきちんと正しく行われているかどうかという点や、現在の借り入れ・担保・債券の状況などもチェックしています。

他にも資金繰りの状況を見て、なぜ経営が悪化してしまったのかなどの理由もチェックしていくことになります。

このような理由についてはあまり知られたくないと感じる方も多いかもしれませんが、実際に購入してからそのお店で経営していくのは買い手側です。

そのため、現在の経営状況に関して細かくチェックしておく必要があるのです。

大手調剤薬局メーカーで現在大手で行われているシステムを導入すれば改善する見込みがあるという場合だと、希望通りの売却額で売れる可能性も高まりますが、そうでない場合は希望している金額よりも低くなってしまう可能性も考えられるでしょう。

【アピールできるポイントや希望条件を明確にする】

買い手側が魅力的な薬局だと思えば、その分価値も高まるでしょう。

そのため薬局を買うことによって得られるメリットやアピールポイントなどをまとめて紹介していきましょう。

例えば、地域に調剤薬局数が少なく、地元住民からの需要が高いこと、周辺にクリニックも多いため利用者数は多いこと、地元で数十年やってきているので地元の方から信頼を得ている薬局であることなど、アピールできる部分は全てアピールします。

ここに、買い手側が望んでいることなどを加えておくと、高く買い取ってもらえる可能性もあるでしょう。

また、希望条件も明確にしておくことが大切です。

売り手側が売却額や売却後についてをとやかく言ってしまうと交渉がうまくいかなくなってしまうのではないかと考える方も多いかと思います。

しかし、買い手側からするとかえって希望条件が明確になっている方が動きやすく、交渉がうまくいくケースが多く見られます。

逆に明確でないまま交渉が進み、「やっぱりこの条件では難しい」と後から言われてしまっては、買い手側としても不信感につながってしまいます。

このような結果を避けるため、最初からはっきりと希望条件は伝えておくようにしましょう。

3.希望通りの薬局M&A・事業継承を成功させるならアテックへ!

売却額の相場の算出方法や、売却額を高めるためのポイントなどをご紹介してきましたが、それでも希望通りに薬局M&A・事業継承を行うことは難しい部分も多いです。

売り手が直接M&Aや事業継承先を探すことも可能ですが、交渉をスムーズに行うなら仲介を入れた方がやりやすくなり、経営者としての負担も少なくなります。

アテックでは薬局M&A・事業継承の仲介サポートを実施しています。

経営者自身では難しい薬局の客観的評価からM&A・事業継承に関するご相談、ベストな譲渡プランの策定、買い手側との交渉仲介など、様々なサポートを実施し希望通りの薬局M&A・事業継承につながるお手伝いをさせていただきます。

アテックではこの他にも薬局の売り手側・買い手側をつなぐマッチングサイト「ファーママーケット」の運用も行っているので、そちらもぜひご活用ください。

自身の薬局を客観的に価値がどれくらいあるのか気になる方は、ぜひアテックまでお気軽にご相談ください。