調剤薬局の開業に必要な条件とは?

薬剤師が調剤薬局を開業する場合、満たさなければならない条件は何があるのでしょうか?

調剤薬局は、人々の暮らしになくてはならない存在でもあります。

地域に密着し、頼りにされる存在になるには、開業前に知っておかなければならないものもたくさんあります。

そこで今回は、薬剤師が薬局を開業する前に知っておくべき内容や、満たす必要がある条件などをご紹介しましょう。

開業に必要な手続き

調剤薬局は、医師から処方箋に基づく調剤を行う必要があるため、店舗管理者として薬剤師を置く必要があります。

その他、物件に関する基準、医療機関との関係性などの各条件を満たさなければなりません。

実際に開業する際は、管轄の保健所に薬局開設許可を申請したり、「保険薬局」の指定を受けたりする必要があるでしょう。

・薬局開局許可

所在地の都道府県知事の承認を受けます。

許可の有効期限は6年で、更新を受けなければその期間経過で効力を失ってしまいます。

構造設備基準・業務を行う体制などを満たさなければ許可されません。

薬局開設許可申請書やその他の書類提出し申請します。

・保険薬局許可

保健所へ開設許可申請を行い、開設許可証を発行してもらいましょう。

都道府県の各事務所に、保険薬局指定申請書・添付書類を提出する必要があります。

添付書類には、開設許可証の写しや保険薬剤師の氏名や登録記号番号をはじめ、様々なものがあります。

・調剤室

無菌調剤室や冷暗貯蔵設備・鍵のかかる貯蔵設備・情報提供設備などを満たせば、市区町村に新規開設手続きできます。

例えば、見やすい場所に調剤室を設け、患者が調剤室内を自由に見られる透視ガラスを設けるといった基準があります。

事前相談・申請書類提出・保健所監視員による施設検査などが必要です。

開業に必要な資金について

続いて、必要な資金について見ていきましょう。

前述した許可や指定などを受け開局する場合、初期資金には以下のものが含まれます。

すぐには用意できない金額になるケースが多く、事前に余裕を持って資金計画を立てておくことが重要です。

・物件取得における費用

賃貸物件の場合、保証金や敷金・仲介料・数ヶ月分の家賃がかかります。

物件を購入する場合は、上記に加えて不動産取得金額や建物建築費もかかってきます。

数ヶ月分の家賃については、運転資金と考えましょう。

開業したばかりは患者数が少なく、処方箋を取っても3割分しか取得できません。

残りの7割は2ヶ月後の振り込みになるため、運転資金については余裕を持って準備しておかなければならないでしょう。

また、調剤機器には、調剤に使用する大や調剤棚・分包機・薬剤保管庫などがあります。これらを揃える場合はどのくらいの費用になるのか計算しておくとスムーズです。

他にも、薬袋やお薬手帳・分包紙などの消耗品についても初期費用に含めるようにしましょう。

・薬品購入費

開業する場所の立地条件によって、取り扱う薬品の種類や量は異なります。

大きな病院の近くには、診察を受けた患者がたくさんいるため、扱う疾患や薬品も多くなるでしょう。

逆に小さな診療所やクリニックの近くを見込んでいる場合、ある程度特定された薬品を扱うため、種類や量も少なくなります。

・人件費

当然薬局を開業する際には、自分1人では経営が成り立ちません。

他に薬剤師や事務員などを雇う場合、その分人件費も必要です。

業務にあたる制服購入費や福利厚生費なども準備しましょう。

・広告費

広告費は、スタッフを募集するための費用です。

知人の紹介などによる人材確保ができない場合は、広告費も見積もっておく必要があります。

このように、薬剤師が調剤薬局を開業するためには多くの費用がかかります。

安定した収益をあげられるようになるまでは、半年〜1年ほどかかると言われています。

中には、初期投資額が補えず、回収できないまま倒産していくところは少なくありません。

準備金を用意しておき、売り上げが上がらない時期でも運営していけるよう計画しましょう。

開業前に知っておきたいこと

調剤薬局を開業するのは、メリット・デメリットがあります。

開業前には、まずそれらを理解しておかなければなりません。

【メリット】

・自分の理想の薬局が実現可能

薬剤師として自分が雇用される立場であると、オーナーの指示の基で業務しなければなりません。

しかし、自ら開業すれば理想とする薬局を作れます。

独立すれば、定年に関わらず生涯現役で医療の現場に立ち続けられます。

定年退職せず、できる限り長く働きたいと思っている方は、理想の薬局を実現できるでしょう。

・高額収入を得られる可能性も

薬局の運営が上手くいくと、勤務薬剤師の頃よりも高額収入を手にできます。

個人的な経営能力も左右されるため、毎月安定して処方箋が取得できれば、安定した収入を確保できるでしょう。

・自由な働き方ができる

安定した収入を得られるようになれば、薬剤師を数人雇い、その中から店舗責任者を立てるというのも可能です。

複数の薬局を構えられるほどになれば、自由な働き方はできるようになるでしょう。

【デメリット】

・莫大な資金が必要

上記でも触れましたが、薬局を開業する際には様々な手続きの他、莫大な資金がかかります。

前述した以外にも、水道光熱費・通信費・患者用の駐車場の費用なども考慮しなければなりません。

大きな金額の資金をすぐに用意できなければ、金融機関からの融資を検討する必要があります。

薬局経営サポートを受けるなど、安心して開業手続きが進められるよう計画しましょう。

・従業員や薬局への責任

開業する場合、当然経営者という立場になるので、経営に関わるすべての責任を背負わなければなりません。

調剤や処方する薬の量を間違えると、医療事故につながる恐れがあります。

中には訴訟になるケースもあり、そうなると薬局経営者の責任が問われます。

このようなリスクについては、事前にしっかり把握しておきましょう。

・収入が減少する可能性も

前述したように、開業から半年〜1年の間は忙しい業務に追われながらも収入が安定しません。

無給の状態で働くことになるため、精神的な辛さも感じるでしょう。

また、人材確保が思うようにいかなければ、医療事務・各種手続き・在庫管理など、1人あたりの仕事量が格段に増えます。

収入が減少するだけでなく、負担が増える可能性もあるのです。

開業を成功させるためにアテックを利用しよう

アテックは、これまで経営してきた薬局を承継するためのサポートを行っている会社です。

調剤薬局は、人材不足が原因でオーナーが引退したくても引退できない状況が問題視されています。

そこに着目し、引退したいオーナーと薬局を承継したい薬剤師とをつなぎ、承継という形を取るM&Aサービスを提供しているのです。

既存の薬局を承継すれば、医療機関・患者・取引先などの関係性がすでに構築されています。

そのため、安定した収入が得られるだけでなく、初期費用も格段と抑えられるでしょう。

個人薬局よりも低資金で開局できるため、資金面や経営面で不安がある場合は、アテックのサポートを受けてみてはいかがでしょうか?

また、アテックは薬局を譲渡したいオーナーと、独立したい薬剤師とのマッチングサイト「ファーママーケット」を運営しています。

地域に密着し、安定した経営をしていきたい薬剤師は、選択肢の幅を広げるために活用してみると良いでしょう。

調剤薬局の開業・経営には、様々なメリットやデメリットがあります。

それらを踏まえて考えると、準備や資金調達はすぐには困難であると言えます。

アテックやファーママーケットを活用して、開業におけるリスクや準備の負担を軽減しましょう。