調剤薬局業界は、調剤薬局の数が増加に伴い飽和状態になっています。 数ある調剤薬局の中には、後継者問題などを理由に経営が継続できないと言った問題を抱えている場所も少なくありません。 後継者問題などを抱えている調剤薬局は、売りに出すケースも増えています。 しかし、売りに出そうとしても買い手が見つからなければ、何も変わらないままになってしまうでしょう。 そうなることを防ぐためには、買い手を探すためのポイントを知っておく必要があります。 今回は、調剤薬局を売りたいと考えている方向けに、調剤薬局業界の現状や売却の傾向、買い手が求めている要素、少しでも高く売るためのポイントについてご紹介しましょう。 調剤薬局を売りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

■調剤薬局業界の現状はどうなっている?

医薬分業制度の導入以降、急激に調剤薬局の数が増えました。 現在はおよそ6万店舗もの調剤薬局が存在し、飽和状態です。 現在も調剤薬局の数は増え続けていますが、人口減少が進んでいることや1店舗当たりの処方箋発行枚数が増えていないことを考慮すると、将来的に伸びる見込みがない市場だと考えられます。 そんな調剤薬局業界は、かつて調剤報酬や薬価が高かったため、調剤薬局の経営も円滑に進めやすかったという背景があります。 しかし、調剤報酬や薬価は年々引き下げられていて、利益がなかなか伸びなくなってきました。 今後はさらに利益が伸びなくなると懸念した調剤薬局のオーナーの中には、自分の子どもに調剤薬局のオーナーを引き継ぎさせたくないと考える人も増えています。 ネガティブなイメージを業界に持つオーナーが増えていますが、それでも自分の薬局を存続させたいといった願いから、子どもを従業員として雇いながら、大手企業へ売却するという方法も選ばれるようになりました。 つまり、子どもの勤務先の母体は大手企業になり、後継者問題の解消と同時に安定した就職先の確保を実現可能です。 それ以外にも大手企業に調剤薬局を売却すれば創業者利益を確保や事業承継問題を解決と、オーナーにとってのメリットはかなり大きいと言えます。 創業者の利益は、近隣にどのくらいクリニックがあるか、処方箋はどのくらい受け付けているのかによって変動しますが、営業利益の3倍〜5倍に売却益になるケースあるほどです。 また、事業承継問題を解決し、廃業コストを掛けずにリタイアできる点も、オーナーにとっても良いメリットとなります。 調剤薬局を売ろうと考えているなら、今の業界の現状をよく把握しておくことが大切です。 M&Aはタイミングも重要と言われており、最適なタイミングを見つけ出すためにも現状の把握は欠かせません。 より大きなメリットを享受するためにも、業界動向をチェックしておきましょう。

■売却予定の薬局は業績が悪いとわけではない!

売りに出ている調剤薬局は、業績が悪いのではないかと思う方も少なくないでしょう。 確かに、売りに出されている=経営が成り立っていないとマイナスイメージは容易に想像できますが、売却されている調剤薬局は必ずしも業績が悪いとは限りません。 では、業績が悪くいないのに売却に出されている調剤薬局の事例にはどのようなケースがあるのか見ていきましょう。 ・薬剤師の採用が難しい 近年、中小規模の調剤薬局を中心に薬剤師の採用はかなり難しくなっています。 理由は色々ありますが、大手企業への就職を望む人や薬科部が6年制になり、実際に就職するまで時間がかかるなどの背景から人材確保が困難とされています。 中小・中堅でも多店舗を展開する会社であれば、薬剤師不足は経営に支障をもたらす問題です。 理由は薬剤師がいなければ、調剤薬局の経営は成り立たないからです。 もしも、薬剤師を採用できなかった場合は、調剤薬局を閉めなければいけない状況に陥ってしまう場合も想定されます。 そのような状況の中で、これまで経営してきた調剤薬局を閉めるくらいなら、他の人や企業に買い取ってほしいと思っているオーナーも増えています。 売りに出ている案件の中には、売上は安定していても人材確保を理由にM&Aを望むところもあります。 ・管理費と利益が割に合わない 調剤薬局の中には、管理費と利益が割に合わないという理由で売りに出されるケースもあります。 いくつかの調剤薬局を経営している場合、店舗自体は本社が管理を行うケースがほとんどです。 この場合、売上の一部は本社の経費に扱われます。 それぞれの店舗ではそれなりの売上があっても、本社の経費を差し引くとほとんど利益が残らないというケースも実は少なくありません。 店舗を維持するための労力と利益が割に合わなければ、本社はその薬局を手放そうと考えます。 しかし、店舗の利益はしっかりと出ているため、個人経営の場合であればかなりおいしい案件だと言えるのです。 そのため、独立を目指す薬剤師にそのような物件を売ることができれば、お互いにwin-winな関係になれると言えます。 ・効率的な経営をするために売るケースも 調剤薬局を複数所有する企業の中には、集中出店するエリア外の店舗を切り離し、より効率的な経営をしたいと考えているケースも少なくありません。 なぜそのように考えるのかというと、同じエリア内に出店していた方がヘルプの薬剤師を出しやすい、ブランドがエリア内で確立されると言ったメリットがあるからです。 それによって、より効率的な調剤薬局経営も実現できます。 調剤薬局の経営スタイルは様々なものがありますが、これもそのうちの1つだと思えば理解しやすいでしょう。 売りに出ている調剤薬局=業績が悪い調剤薬局というイメージを持つ人は確かにいます。 しかし、このような理由を見てみると、必ずしもそれだけが理由ではないことに気が付けるのではないでしょうか?

■調剤薬局売却がどのような傾向になっているのかリサーチする

調剤薬局を売ろうと考えているのであれば、買い手側がどのような傾向になっているのかリサーチする必要もあります。 続いては、調剤薬局の買い手事情について見ていきましょう。 ・薬剤師を確保しようとしている 薬剤師不足は先ほども書いたように深刻な問題です 大手企業の調剤薬局であれば比較的採用しやすいですが、それでも薬剤師の確保は以前よりも難しくなっている現状です。 薬学部が6年制になったため、6年間も勉強してまで薬剤師になりたくないと思う学生が多くなったことも、薬剤師不足に拍車をかけています。 また、薬剤師として勤務し始めても、独り立ちするまでにある程度時間がかかってしまいます。 しかし、既に薬剤師が在籍する調剤薬局を買い取ることによって、経験を積んだ薬剤師の確保が可能になるというメリットが享受できるというのはかなり魅力的です。 ・事業の発展スピードをアップさせたいと考えている 調剤薬局の経営には、立地が大きなポイントになります。 これは調剤薬局に限ったことではありませんが、利用者が少なければ収益を上げることは難しくなってしまいます。 収益を上げるためには、多くの人が足を運びやすい立地を探さなければいけません。 しかし、固定客が付いている調剤薬局を買い取れば、安定した収益が期待でき、さらに事業を発展させられる可能性も高まります。 つまり、調剤薬局の買い手は既存の調剤薬局の買取は、新規展開するよりも早いスピードで事業を発展が可能というわけです。 ・シェア拡大を狙っている 調剤薬局業界における大手企業のシェアはそこまで高くありません。 マーケット・リーダーになり得る企業がない業界と言っても過言ではないでしょう。 そのような状況にあるため、個人経営の調剤薬局を買い取ることで、市場シェアの拡大を狙えます。 企業の中には、売上や利益のために自社のシェアを拡大させようとするケースもありますが、調剤薬局業界においては大手企業だけではなく個人経営の調剤薬局も多数存在しています。 新規で開業するよりもその土地につながりがある薬局を買収して傘下にした方が、より効率的であり現実的な拡大方法です。

■調剤薬局を売る際に知っておきたいポイント

調剤薬局を売るのであれば、いくつか知っておくべきポイントがあります。 続いては、調剤薬局を売る際に知っておきたいポイントについて見ていきましょう。 ・自身が経営する調剤薬局の強みを把握する 調剤薬局は全国各地にたくさんあるため、自分自身が経営する調剤薬局の強みをオーナーは知っておく必要があります。 強みを把握していれば、買い手側との交渉に活かすことができるからです。 例えば、調剤技術者の報酬、1日当たりの処方箋枚数など強みになるポイントはいくつか考えられます。 それだけではなく、調剤薬局の立地や周辺のクリニック数、駅からの近さなども強みとして打ち出せるでしょう。 また、薬剤師が複数名在籍することも大きな強みになるので、採用の手間が省ける点は買い手側にとって大きな魅力だと感じてもらえるでしょう。 ・買い手は増加傾向にある 調剤薬局の買い手も年々増えており、M&Aも以前より盛んに行われていると考えて良いでしょう。 買い手が増加する背景には、高齢化社会の影響もあり調剤薬局業自体は今後もニーズがあると考え、進出を考える異業種企業が増えているからです。 新しく事業を手掛けるとなると、専門的な知識を必要とします。 そこですでに経営ノウハウや技術・顧客を持つ既存の調剤薬局を獲得すれば、異業種もハードルを下げて参入可能です。 また、近年は多店舗との差をつけるために、今までにないサービスを展開する調剤薬局が増えました。 調剤薬局が新しい価値を創出するためには異業種が持つ発想やノウハウが求められるため、異業種の買い手を求めるオーナーも多いです。 ・赤字経営でも条件によっては売却可能 個人経営の調剤薬局の中には、赤字経営になってしまっている調剤薬局もあります。 それでは買い手が見つからないのではないかと思うかもしれませんが、赤字経営でも大手企業が買い取ってくれるケースは少なくありません。 大手企業に買い取ってもらうためには、調剤薬局の立地条件や利用者の数などをきちんとデータ化しておく必要があります。 基本調剤料が高い場合は一定以上の処方箋枚数になる基本調剤料が下がるというデメリットがありますが、調剤報酬量が高ければそれは大きな問題にならず、買い取ってもらえるでしょう。 さらに優れた経営ノウハウを持つ企業であれば、買収後にコストを削減や経営方針を転換により、経営を立て直せる可能性も高まります。 そのため、赤字経営の調剤薬局であっても、条件が整っていれば問題なく売りに出せるのです。

■調剤薬局を少しでも高く売るためにはどうすべきなのか?アテックに相談するという方法も!

調剤薬局を売るなら、少しでも高く売りたいと思うのが本音でしょう。 そのため最後に、調剤薬局を少しでも高く売るために知っておきたいポイントをご紹介していきます。 ・在宅医療にも対応する 調剤薬局の数は増えているため、他とは違う取り組みを行うことも買い手を見つけるために必要なポイントになります。 人件費がかかってしまったり、仕事量が増えたりしてしまいますが、新たな客層尾獲得できるのは大きなメリットです。 これからは独自の取り組みと行っている調剤薬局に魅力を感じる企業や独立希望の薬剤師も増えていく可能性が高いため、在宅医療に対応できるのは強みにもなるでしょう。 ・近くにクリニックができたタイミングで売りに出す 調剤薬局の近くにクリニックがあるかどうかも買い手を見つけるためのポイントになります。 なぜかというと、クリニックがなければ処方箋を獲得できない、獲得できても枚数が少なくなってしまうという可能性があるためです。 そのため、近くにクリニックができれば買い手が早い段階で見つかる可能性が高くなります。 つまり、売りに出すタイミングを見計らうこともM&Aでは重要な要素です。 ・施設経由の処方箋にも対応できるようにする 特別養護老人ホームや介護老人保健施設などには、窓口となるスタッフがいます。 基本的に調剤薬局は個人で選ぶものですが、施設とのつながりを持てれば多くの処方箋を獲得できます。 安定した数の処方箋を得られるというのは買い手側にとっても大きなメリットになるので、ぜひ買い取りたいと思ってもらえる可能性が高まるでしょう。 ・アテックが提供するサービスを利用する 調剤薬局をお互いが理想とする形で売買したいのであれば、アテックが手掛けているファーママーケットの利用もおすすめです。 ファーママーケットは、日本初の調剤薬局M&A仲介会社として設立されたアテックが提供する調剤薬局のマッチングサイトです。 ファーママーケットには、調剤薬局を買いたい方と売りたい方が登録しています。 条件に合う物件を見つけたら直接交渉することもできるため、お互いに納得できる売買を実現できるでしょう。 買い手を探すための方法の1つとして利用を検討してみてはいかがでしょうか? 調剤薬局の買い手を探すためには、調剤薬局業界の現状や調剤薬局売却の傾向を知る必要があります。 情報収集をするだけではなく、調剤薬局を売る際に知っておきたいポイントや調剤薬局を少しでも高く売るためのポイントも把握しておくと、より買い手は見つかりやすくなります。 そして、アテックが提供するファーママーケットを活用すれば、より条件に合致した売却先を見つけ出せるでしょう。