調剤薬局業界では近年M&Aを実施するところが増えてきています。その要因には後継者不足や経営状況などが影響しているようです。 現在この記事を読まれている方の中にも、調剤薬局を売却、もしくは買収しようか考えている方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、これから調剤薬局M&Aを検討されている方のために、調剤薬局市場の現状から売却事例・買収事例まで、ご紹介していきましょう。気になる方はぜひチェックしてみてください。

■調剤薬局市場の現状とM&A

まずは、調剤薬局市場の現状とM&Aの動向についてご紹介します。調剤薬局は医療分野において患者の治療をサポートする働きを担ってきました。それは今でも変わらず、そして将来も変わることはないでしょう。 薬局というのは元々病院内に設置されていたのですが、医薬分業の普及によって完全に分業化されました。調剤薬局の市場はこれまで非常に多くの新規出店が見られており、2016年の市場規模は約7.8兆円となっています。ただ、現在は少しずつ市場状況も変わってきているのです。 変化を与えるきっかけとなったのは、薬価改定や調剤報酬改定と言えます。薬価改定や調剤報酬改定によって報酬が減ってしまい、個人経営の調剤薬局で業績に伸び悩んでしまうケースが増えているのです。 また、近年は薬剤師数が減少傾向にあり、業績自体は問題がないもののオーナーの高齢化に伴い後継者を探しているが、なかなか見つからず結局閉店してしまうこともあります。これは、薬剤師がいても経営者の素質を持っていなかったり、薬剤師自体がいなかったりするので後継者不足に悩まされているオーナーは多いのです。 現在の調剤薬局業界では個人で経営している調剤薬局で見られる経営難や、後継者・人材不足による問題などが多く見られる状況です。こうした問題を解決するために、M&Aが積極的に行われてきています。2019年以降も引き続きM&A案件は増えていき、一気に業界再編が進むのではないかと考えられます。

■調剤薬局M&Aの売却事例

調剤薬局業界ではこれまでいくつものM&Aが実施されてきました。具体的にどのような事例があるのか、成功した案件を中心にご紹介していきます。ここでは、売却する側の考えや意見をまとめてみました。 【売却事例ケース1】 地方にある売上高約1億円規模の調剤薬局がありました。地域医療を展開し、地元の門前クリニックとして多くの方の健康をサポートしてきました。 しかし、在宅サポートを行いたくても薬剤師が不足していてなかなかサービスを拡大させられなかったり、卸業者との交渉に手こずってしまったりと、経営に陰りが見え始めます。オーナーも良い年齢を迎えてきており、後継者を探していましたが親族に薬剤師が居らず、従業員も少なかったことからM&Aを決意します。 M&Aについて銀行に相談したところ、M&Aを専門的に取り扱っている仲介業者を紹介してくれました。当初、オーナーは地方の調剤薬局で、ましてやそれほど大きいわけではないのに、本当に買い手が見つかるか不安だったようです。 ただ、仲介業者に相談すると全国各地から買い手に応じてくれる企業を探してくれて、結果的に都心部を中心に展開している調剤薬局企業が買い手候補となりました。店舗経営は買い手側の企業から後継者候補の薬剤師を派遣してもらい、オーナーとしての引き継ぎも完了しています。 【売却事例ケース2】 M&Aの売却側になるのは個人経営の調剤薬局だけではありません。中には中小規模で運営している調剤薬局企業からM&A依頼を受けることもあります。 都市部を中心に調剤薬局を数店舗経営していた企業のオーナーは、早急に調剤薬局を1店舗売らなくてはいけないと考えていました。なぜ早急に売らなくてはいけない状況になってしまったかというと、そこで働く管理薬剤師が病気に罹ってしまったためです。 その薬局では管理薬剤師以外の常勤は居らず、あとは臨時薬剤師でシフトを組んでいたのですが、管理薬剤師がいなくなるとシフトも回せなくなってしまいます。門前クリニックということもあり、クリニックは営業しているのにクリニックは営業していない状態になるので、患者だけでなくクリニック側にも迷惑を掛けてしまうと懸念していました。そのため、早急に調剤薬局の売却を考えたそうです。 実は売却の考えに至る前に、オーナーは管理薬剤師の募集を掛けていました。募集内容までは分かりませんが、緊急事態での応募ということもあり、恐らく条件的にかなり良い待遇が用意されていたのではないでしょうか?しかし、それでも人材不足の影響からか管理薬剤師は集まりませんでした。 そこでM&Aの仲介業者に相談してみることになりました。仲介業者では既に同じ地域で調剤薬局を買いたいという複数の企業が見つかっており、すぐに声掛けを始めたそうです。 ただ、調剤薬局を売りたいというオーナー側にも条件があります。その条件には売却時の価格だけでなく、薬剤師を派遣できるという点も加わっていました。いくつかあった候補企業には残念ながら人材が余っているところはなく、候補から外れていくことになります。 そんな中、譲受したいという独立希望の薬剤師が見つかりました。薬剤師は現在同じ地域の別薬局で勤務しているのですが独立を望んでおり、もし契約を締結してもらえるなら翌週から休日を割いて仕事に入ることができると伝えたそうです。 条件的にも売却側・譲受側が合意できる内容だったため、すぐに面談の場が用意され、契約締結に至りました。契約締結の翌日から譲受側の薬剤師がシフトに入り、引き継ぎもスタートしています。仲介業者のサポートも受けつつ、契約締結からわずか2ヶ月後には独立を果たすことになったのです。 このケースでは、調剤薬局企業が1店舗をM&Aで売却しようとしたものの、希望に沿う買い手企業が見つかっていません。いくら早く売却したいと考えていても、このように条件に合わない企業ばかりでなかなか進まないケースも多いでしょう。しかし、仲介業者によるサポートで独立希望の薬剤師を見つけることができ、なおかつ譲受会社の設立、買収する際の資金調達、保健所などへの手続きなど、経営に至るまでのサポートがあったことで、無事に成功を収めることができています。

■調剤薬局M&Aの買収事例

続いて買収側の事例をご紹介していきましょう。現在地方の1エリアを中心に店舗数を拡大してきた中規模経営の調剤薬局企業がありました。その企業では現在展開するエリア内だけでなく、さらに範囲を拡大して店舗数を増やし、成長していきたいと考えていました。 ただ、これまでは地方の1エリアで行ってきたM&Aなので、他地域でのやり方に不安を感じ、仲介業者に依頼したそうです。仲介業者は依頼を受けて周辺地域を中心に売却を検討しており、なおかつ買収側の希望を満たす調剤薬局がないか探していきました。 すると、1店舗希望に沿った調剤薬局を見つけます。その調剤薬局はこれまで個人で経営していた小規模の調剤薬局なのですが、門前クリニックで患者からの需要が高いことはもちろん、周辺エリアには調剤薬局がそれほど多くなかったため、ライバルも比較的少ない状態でした。 その後、面談や調査が実施されましたが特に問題は見られず、無事にM&Aを成功させています。買い手側となった中規模の調剤薬局企業はこのM&Aを皮切りに、どんどん他エリアでM&Aによる買収や新規出店を手掛けいきました。

■売却・買収事例から見えてくる成功の秘訣

上記でいくつか調剤薬局M&Aの売却・買収事例をご紹介してきましたが、どのように感じられたでしょうか?それぞれ異なる案件ではあるものの、成功に至った理由には共通点も見られます。上記事例から見えてくる、調剤薬局M&A成功の秘訣について解説していきましょう。 【なるべく早めにM&Aを検討しておく】 売却事例のケース2では、予期せぬ事態から調剤薬局を売却しなくてはならない状態に陥ってしまいました。今回の事例では病気が原因だったため、致し方ないとも言えます。 病気になる・ならないは分からなくても、段々経営が苦しくなってきたり、人材不足が実感できるタイミングは必ずあります。そこで、すぐにM&Aに関する情報集めや、積極的な後継者探しを始めておけば問題ありません。 しかし、中にはもっと経営が危なくなってからでも良いだろうと考える方もいます。この場合、後継者を探す時間やM&Aで譲受に応じてくれる企業を見つける時間がなくなり、やむを得ず閉局するしかない状態に陥ってしまうことも考えられるでしょう。 また、実際に後継者や買い手企業が見つかったとしてもすぐに売却できるわけではありません。契約の手続きを行っていたり、事業承継の準備を行っている途中で経営困難に陥る場合もあるのです。このような状況に陥らないためにも、早め早めの行動が調剤薬局M&Aを成功させるポイントになってきます。 【M&Aに特化した仲介業者に相談する】 いくらM&Aを実施したいと考えていても、自分だけで全て契約から手続きなどを手掛けることは難しいでしょう。これは、売却側の調剤薬局はもちろん、買収側の企業も同じことが言えます。 自分だけで進めようとすると穴が見つかりやすく、焦ってしまって良い案件を見逃してしまう可能性があります。そうならないためにも、調剤薬局M&Aを実施するならM&Aに特化した仲介業者に相談するようにしましょう。 M&Aに特化した仲介業者と一口に言っても、多くの業者が既に存在しています。中には新参でまだ実績が伴っていない仲介業者もあります。このような仲介業者は交渉に関して不安を抱える部分は大きいです。 例えば、調剤薬局M&Aの成約実績がまだほとんどない影響で、様々なケースへの対応・アドバイスが難しく、結局的確なアドバイスが得られないままM&Aが失敗に終わってしまったというケースがあります。他にも、元々M&Aのノウハウを持っているが調剤薬局業界の特性を知らないため、医師との関係性が悪くなってしまい失敗に終わったケースもあります。 いくらこれまでM&A仲介を行ってきた企業でも調剤薬局業界は一般的な企業とは異なり、医師との関係性も重要という特性を持っています。二者間での話し合いだけでなく、近隣の医師にも了承を得なくてはなりません。 実績が不足している仲介業者は上記のような対応を取ってしまい、失敗する可能性があります。その一方で、仲介業者の中には調剤薬局に特化してM&Aや事業承継を仲介してくれるところもあります。実績不足による失敗に対して不安を感じる方は、調剤薬局に精通し、これまで数々のM&A案件をこなしてきた仲介業者に相談してみましょう。

■調剤薬局M&A仲介は老舗のアテックを選ぼう

調剤薬局M&Aを成功させるためには、質が良く的確なアドバイスをしてくれる仲介業者を選ぶべきです。ただ、どの仲介業者を選べば良いのか分からないという方もいるでしょう。 そこでおすすめしたいのが、アテックという薬局経営の総合支援を担う会社です。アテックは、1991年創業以来日本で初となる調剤薬局専門のM&A仲介業者として一線を画してきました。創業28年にもなる会社なので、調剤薬局M&Aの実績も豊富です。 また、アテックでは調剤薬局M&Aの仲介業だけではなく、薬剤師の独立支援や経営ノウハウの販売、医療コンサルタントなども手掛けており、調剤薬局のオーナーに対して幅広いサポートが可能です。売却を検討している調剤薬局側の相談料が無料、さらに仲介料も業界最安値なのでコスト面の心配も不要と言えます。 担当者には薬剤師の資格を持った人も在籍しているので、調剤薬局ならではの不安や疑問を相談できるでしょう。これから調剤薬局M&Aをしようか考えている人は、アテックを活用してみてください。 今回は調剤薬局M&Aの売却事例・買収事例をいくつかご紹介してきました。挙げた事例は全て成功したケースになりますが、場合によっては失敗してしまうケースも存在します。特に仲介業者選びで失敗してしまうと、M&A案件自体も失敗する恐れがあるので注意が必要です。 アテックのように創業28年の老舗なら実績も豊富で安心です。売却したいがM&Aに不安を持っているオーナーや、コストをできるだけ抑えて調剤薬局M&Aを実施したい企業の担当者の方もぜひアテックへご相談ください。