近年、ドラックストア内で調剤薬局が併設されることも多く、調剤薬局業界は競争が非常に激しくなっています。 地域に根付いた調剤薬局であっても、経営者の高齢化により引退を考え、事業承継を進める調剤薬局も増加しています。 しかし、親族や調剤薬局内に適した後継者がいない場合、経営を続けていくことは難しくなるでしょう。 そんな中、注目されているのがM&Aです。 調剤薬局が生き残るためには、M&Aが有効であると言われているので、その理由を解き明かしていきましょう。

■調剤薬局業界の現状と未来

日本で調剤薬局が普及し始めたのは1980年あたりからです。 開業してから地域に根付いた信頼性のある調剤薬局も多く、開業時から足を運ぶ顧客も中にはいるでしょう。 しかし、1980年頃に開業した調剤薬局では、オーナーの年代が60を超える所も多くなり、次第に事業継承を考え始める頃です。 調剤薬局の市場規模を見てみると、約7兆円となります。 日本の調剤薬局は約6万店あると言われており、1店舗あたりの平均年間売上高は約1億2千万円となるでしょう。 粗利率は約25%となるので粗利が3千万となりますが、薬剤師を2人確保するだけで経営は精一杯となってしまうのです。 大手チェーン店であれば医薬品の大量購入やICTの活用によって経営を効率化させることで増収増益を図っています。 大量仕入れを行うことで粗利率が向上し、医薬品卸へ支払う仕入れ価格は自由に決定できるため、価格を下げれば調剤薬局の収益性のアップが可能です。 上記によって、大手チェーン店と小規模事業者との間の収益が広がっていき、小規模事業者の経営が難しくなり最悪の場合は経営破綻にまで追い込まれる可能性も否定できません。 その結果、調剤薬局のオーナーは引退を考えた時にM&Aを検討する人が多くなってきています。 また、近年の調剤薬局では薬剤師の採用が難しいと考えられています。 調剤報酬の伸び悩みや薬価の切り下げによって収益がダウンすれば、新しい人材の確保に至っても十分な給与を与えられないと考えた結果、薬剤師を増やせない問題が生じるでしょう。 また、大手チェーン店の知名度の高さや福利厚生、働き方、給与や教育制度の充実などによって、小規模調剤薬局を就職先に選ばない薬剤師も多くなっています。 その結果、今後は大手チェーン店に吸収される小規模調剤薬局の増加が予想されます。 調剤薬局が事業承継を考えた場合、親族内や従業員、第三者への承継が検討されます。 オーナー自身に子どもがいれば、子どもに事業を継いでもらおうと考えるオーナーは多いでしょう。 しかし、薬剤師の資格を持っていないため従業員が不満を抱く可能性もあります。 後継者になる人は薬剤師の資格を取得するだけではなく、薬剤師の経験が豊富であることが望ましいです。 さらに、後継者となる子どもや親族が事業承継の意思を持っていることが大前提です。 一般的なサラリーマンとして働きたい、医者になりたい、介護の現場で活躍したいなど、違う道へと進んでいくことを考える子どもも中にはいるでしょう。 無理に事業承継をさせてしまえば、経営に問題が生じる可能性も否定できません。 そのため、将来事業を承継する可能性があるのか、あらかじめ話し合いを行っておくことが重要となるでしょう。 万が一、子どもが事業を引き継ぐ意思のない場合や承継できる子どもや親族がいない場合には調剤薬局で働く従業員や第三者による事業承継を検討する必要があります。 従業員であれば事業を任せやすいと考えられますが、薬剤師と経営者の視点は大きく異なります。 薬剤師に従事する人物であっても、経営をするには難しいでしょう。 そのため、第三者に経営を任せるM&Aが近年増加傾向にあるのです。 競合他社とM&Aを実施する場合には、調剤薬局の経営に慣れたオーナーが存在するので、事業承継がスムーズに進むと考えられます。

■なぜM&Aが活発的に行われているのか?

M&Aが活発化する理由は、譲渡企業側と譲受企業側によって違いがあります。 それぞれの理由を解説しましょう。 ・譲渡企業側で考えられる理由 なぜ、M&Aによる事業承継が増えているのか、譲渡企業側の理由は経営が難しいだけではなく、「調剤薬局を無くしたくない」といった気持ちがあるからです。 経営が難しくても、長年通い続けてくれる顧客も多くいます。 歩いて行ける距離にその他の調剤薬局がない場合は、周辺に暮らす住民は遠くまで足を運ばなければいけない問題も発生します。 高齢者が多ければ調剤薬局の閉鎖に落ち込む人も多くいるでしょう。 そのためにも、人員を確保することで収益を伸ばそうと考えるオーナーもいますが、前述したように薬剤師の確保は困難が生じます。 薬学部は6年制が導入されたことで、長い期間勉強したからと小規模な調剤薬局に就職するよりも、多くの店舗を抱えている大手企業に入社したいという考えを持つ学生が多くなっています。 人材が確保できなければ経営を続けられません。 地域のことや現在働いている従業員を考えると閉鎖という選択肢をなくしたいと考えるオーナーが多くいるのです。 こうした問題の解決策に挙がるのが、M&Aによる事業承継です。 問題のある調剤薬局でもM&Aを行うことで存続できる可能性が高まるので、M&Aが活発化しているのです。 ・譲受企業側で考えられる理由 調剤薬局を譲り受けたいと考える企業が増えている理由は何なのでしょうか? 一つ目は、人材の確保です。 薬剤師を確保を望んでも、難しい現状があるだけではなく、採用するまでには費用が発生します。 M&Aであれば、調剤薬局を譲り受けることで、働いていた従業員も一緒に確保でき、新しい薬剤師を雇う費用や手間を省くことが可能です。 また、事業を広げたい時にもM&Aは有効です。 関東圏内で店舗を展開する企業で、北陸地方への新規参入を考えれば市場調査や人材の確保、それに伴う費用が発生します。 しかし、北陸地方で活躍する調剤薬局を買収すれば、費用を節約しながら新規参入をスムーズに行えるでしょう。 将来的な利益も計算しやすいので、有効な手段としてM&Aが注目されているのです。

■調剤薬局M&Aの具体的な流れ

調剤薬局のM&Aには、2つのパターンがあります。 続いては、調剤薬局のM&Aはどのような流れで行われるのか、パターンごとに見ていきましょう。 ・調剤薬局M&Aの仲介会社に依頼する 調剤薬局M&Aの仲介会社は、その名前の通り薬局を売りたいと思っている方、薬局を買いたいと思っている方を結び付けるためのサービスを行っている会社です。 不動産売買を行う会社において、物件を売りたい方と買いたい方を結び付けているのと同じようなものです。 仲介会社の中には、調剤薬局M&Aを専門にするところもあります。 調剤薬局M&Aを専門にした仲介会社であれば、これまでの実績も豊富に持っているため、安心して任せられると感じるのでおすすめです。 調剤薬局M&Aの仲介会社を利用した場合、M&Aに必要な準備を仲介会社が受け持ってくれます。 そして、トップ面談などの交渉段階まで一気に話を進めてくれるのは大きなメリットだと言えるでしょう。 また、合意に必要となる様々な話し合いや契約にも適切なアドバイスも行っているので、売り手・買い手共に安心してM&Aを進められます。 そのため、順調にM&Aを進めたい際です。 ・マッチングサイトを活用する 調剤薬局のM&Aは、マッチングサイトを活用するケースもあります。 マッチングサイトは、近年利用する方が増えているため、かなり成長を遂げています。 仲介会社を使うよりも早い段階で、直接やり取りができるというメリットを求め、利用したいと考える買い手や売り手は増えています。 マッチングサイトによっては、最初のうちはスタッフが間に入るケースもあるため、直接交渉したい場合は最初から直接やり取りができるマッチングサイトを選びましょう。 マッチングサイトでM&Aを行う場合は、サイト内に掲載されている情報を確認します。 そのため、買い手と売り手が条件にあう案件を検索し、交渉へと進むことができます。 条件に合わせて検索できるため、リサーチに時間を掛けずに済むというメリットもマッチングサイトならではだと言えるのではないでしょうか? またマッチングサイトには、大手企業が買い手で登録しているケースもあるので、より魅力的なM&Aを実現できる可能性が高まります。 仲介会社への依頼もマッチングサイトの活用も、違ったメリットがあります。 どちらが自分自身のスタイルに合っているのかによって、どちらを利用するか考えてみてください。

■成功につなげるための重要な要素

調剤薬局のM&Aを行うのであれば、成功させたいと思うものです。 では、調剤薬局のM&Aを成功させるためにはどうすればよいのでしょうか? 続いては、成功へ導くために知っておきたいポイントをご紹介しましょう。 ・M&A成立後を見据えて考える M&Aが成立するのは、買い手と売り手の双方にとってメリットがあると考えられた時です。 M&Aを行うことによって、お互いの企業価値が向上し、売上や利益が拡大されます。 そのメリットを享受し続けるためには、買い手と売り手の強みを理解し、弱みを保管できるような体制を整えていく必要があります。 ただM&Aを成立させるだけではなく、成立後を見据えて考えることによって、長期的なメリットも得られるのです。 そのためには、交渉の段階からお互いの強みや弱みを知っておくべきだと言えるでしょう。 事前に把握できていれば、どうすれば強みを生かすことができ、弱みを保管できるのか考えやすくなるからです。 強みや弱みを理解し、経営に活かせれば、M&Aを行った意味をより実感しやすくなります。 そして、統合した効果を最大限に発揮できるようになるとも考えられます。 ・医師に理解してもらう 調剤薬局のM&Aを成功させるためには、医師の理解も重要なポイントになります。 なぜかというと、医師と調剤薬局は深いつながりがあるためです。 特に、地方では医師と調剤薬局が二人三脚で地域医療に貢献しているケースも少なくないので、医師の理解は必ず必要だと言えます。 個人経営の調剤薬局ほど、医師の理解は必要になると思っておいた方が良いでしょう。 M&Aを行った後に調剤薬局と医師との関係がどのように変化するのかといった内容も話し合っておいてください。 これまで二人三脚で歩んできたパートナーの理解があってこそ、M&Aは成功しやすくなることも覚えておいてください。

■調剤薬局M&Aのご相談は豊富な実績を持つアテックへ

調剤薬局が生き残るためにM&Aを行うケースが増え、売り手も買い手も多く存在します しかし、M&Aをよりスムーズに進めるためにはどうしたらいいのかと悩んでいる人もいるでしょう。 そのような方のために、調剤薬局M&Aを専門で行っているアテックについてご紹介します。 ・アテックとは? アテックは、1991年に創業した会社で、調剤薬局のM&A仲介会社として事業を行っています。 日本で初めての調剤薬局のM&A仲介会社です。 「21世紀の薬局を元気にする!」というコンセプトに基づいて、調剤薬局M&Aのサポートをしてくれます。 そんなアテックは、公正な立場でM&Aのサポートを行い、多種多様な後継者候補が登録されているなどの強みを持ちます。 また、調剤薬局の状況などをしっかりと把握しているため、迅速に問題解決へと導けるような対応ができるという点も、長年調剤薬局のM&Aを行ってきたアテックの最大の強みです。 ・アテックが提供するファーママーケット アテックは、ファーママーケットという調剤薬局のマッチングサイトを運営しています。 ファーママーケットは、調剤薬局の売り手と買い手が出会うためのサポートを行うサービスです。 売り手がどのような条件の案件を出しているのか、買い手がどのような案件を買いたいと思っているのかをすぐに確認できるため、条件に合うM&Aを行いやすくなっています。 ファーママーケットを活用すれば、後継者問題などに悩むことがなくなる可能性が高まります。 今後に不安があるという方であれば、ぜひファーママーケットを利用してみてください。 調剤薬局のM&Aは、専門的な知識がなければ難しい部分もあります。 もしも、調剤薬局M&Aを検討しているのであれば、アテックのような実績のある会社に相談し、適切なアドバイスを貰うことをおすすめします。 スムーズにM&A・事業承継を実現されたい方は、一度相談やマッチングサイトをチェックしてみてください。
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