近年、様々な問題が原因となって薬局の経営を継続することが難しくなってしまうケースが増えています。そのような状況の中で薬局M&Aを行って、問題解決を目指そうと考えるオーナーも多くなっているのです。中には、できるだけ早く、急ぎで薬局M&Aを行いたいと考えているオーナーもいるはずです。

そこで今回は、急ぎ・早く薬局M&Aを行いたい方が知っておきたいポイントについてご紹介します。急ぎだからこそしっかりと押さえておきたいポイントばかりなので、薬局M&Aを早くしたいと考えている人はぜひ目を通してみてください。

■薬局M&Aの手順について

薬局M&Aを急ぎで進めたいと思ったとしても、基本的な手順に則って行わなければ、上手くいかない可能性が高くなってしまいます。そのためまずは、薬局M&Aがどのような手順で行われるのかみていきましょう。

・M&Aの対象となる企業を選ぶ

まずは、M&Aをどのような目的で行うのか、どのような会社に譲渡されたいのかといった考えを明確にします。考えがまとまったらM&Aで必要不可欠な稼働保持契約を結び、財務諸表の開示による企業価値算定を行うのです。

企業価値算定を行ったら、専任契約とも呼ばれるM&A仲介依頼契約の締結を行って、譲渡する企業に対するアプローチをどのようにするか検討し始めます。M&Aといっても、会社全体を譲渡するか、一部だけ譲渡するかによって進め方に違いがあります。そのため、考えを明確にすることはとても重要なポイントだといえるでしょう。

・トップ面談を行う

譲渡する企業を絞ることができたら、トップ同士で面談を行います。直接話をすることによって、それぞれの事業内容や以降についてしっかりと確認できます。ここで大切になるのは、お互いの経営方針などに大きな違いがないかという点です。

お互いに確認ができたら、譲渡先の企業にこれまでオーナーとして手掛けてきた薬局を売却しても良いのか判断することになります。トップ面談を行った上で、譲渡するか否か決め、できないと思った場合は断ることも可能です。

・デューデリジェンス(買収監査)を行う

デューデリジェンスは、売却先の企業に関する調査活動のことを意味します。財務や法務、労務、税務、ITなど調査する内容は多岐に渡ります。できるだけ多くの内容を調査するのが望ましいですが、優先順位を付けてデューデリジェンスを行えば、コスト削減につながるのでおすすめです。

・クロージングを行う

デューデリジェンスが終わり、M&Aが決まったら、最終的な条件や契約内容が記されている最終譲渡契約書を結びます。この契約書によって、M&Aの契約は完結となり、手続きへと進んでいきます。株券の引き渡しや対価の支払い、役員の改選などもこのタイミングで行われることを覚えておきましょう。

■薬局M&Aによって生まれるメリットとデメリット

薬局M&Aを行うのであれば、M&Aによってどのようなメリットとデメリットが生まれるのかという点についても知っておく必要があります。続いては、メリットとデメリットにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

【メリット】

・後継者問題を解決できる

後継者問題を解決できるというメリットは、高齢化が進んでいる薬局のオーナーにとってとても大きなものになります。薬剤師自体はそこまで大幅に減っているわけではありませんが、大学を卒業してから大手チェーンの薬局に勤務するというケースが増えています。そのため、個人経営の薬局は後継者問題に悩まされてしまうケースが非常に増えているのです。

かつては家族や親せきが後継者となることも多く見られましたが、最近では身内から後継者を見つけられないというケースもかなり目立つようになってきました。そのようなケースにおいて、薬局M&Aは後継者問題解決の足掛かりになっています。

・売却することで資金を得られる

薬局M&Aによって薬局を売却すると、元オーナーは資金を得ることができます。そのため、経営難に陥って閉業を考える際に薬局M&Aを検討するというケースも増えています。経営が難しい状態で営業を続けてしまうと、オーナーの負担が次第に大きくなってしまうことは明白です。

コンサルタントなどに相談しながら立て直すという方法も考えられますが、売却をするという方法を検討するオーナーは少なくありません。売却をすれば確実に資金を得られるため、経営が苦しくて経済的にも厳しい状況にあるなら、大きなメリットになり得るでしょう。

・地域の医療に貢献し続けることができる

個人で経営している薬局は、その地域にとってなくてはならない存在であることも珍しくありません。そのような薬局が閉業してしまった場合、地域医療に大きな影響を与えることになってしまうため、薬局M&Aを検討すべきだと言えます。薬局M&Aで後継者を見つけることができれば、地域医療にも貢献し続けることができます。

【デメリット】

・スタッフが離職してしまう可能性がある

薬局M&Aを行うことで様々なメリットを得ることができますが、スタッフが離職してしまう可能性がるというデメリットも知っておく必要があります。買収先がこれまでの文化や経営手法に合わせた取り組みを行わなかった場合、既存のスタッフが離職してしまう可能性は非常に高いです。

スタッフの離職を防ぐためには、スタッフが抱える不安を払拭していくことが重要なポイントになります。業務の効率化を図るためにも、引き継ぎなどもきちんと行うようにしましょう。

・理想の売却先を見つけるまでに時間がかかる

薬局M&Aは100%成功するとは言い切れません。買い手の選定をしっかり行わなかった場合、交渉中もしくは契約後に何らかのトラブルが起こってしまう可能性も否定できないのです。

特に、スタッフの雇用や労働条件に関するトラブルは起こりやすくなっています。スタッフに大きな負担がかからないようにするためにも、売却先の選定はとても重要になります。

・医療機関から理解してもらえない

薬局の多くは個人経営で、いくつかの店舗を構えている場合でも規模は小さいケースが多いです。そのような薬局は地域密着型のサービスを提供していて、近隣の医療機関に勤めている医師とのつながりもかなり密接なものになっています。そのため、地域文化のつながりなどを理解してくれる売却先でないと、医療機関から理解してもらえない可能性があることも覚えておくようにしましょう。

■急ぎで薬局M&Aを行って成功させるためには

早く、急ぎで薬局M&Aを行いたいと思っているとつい焦ってしまいがちです。しかし、焦ってしまっては上手くいくものも上手くいかなくなってしまう可能性が高くなってしまいます。そこで最後に、急ぎで薬局M&Aを行って成功させるために知っておきたいポイントについてみていきましょう。

・余裕をもって売却の準備を進められるタイミングを見極める

現在、調剤薬局業界のなかでおよそ7割が個人経営の薬局となっています。個人経営の薬局が多いということは、売り手市場はどちらかというと飽和状態になりやすいといえます。さらに、診療報酬や調剤報酬の改定が2年に1度だったものが1年に1度へと変更されたため、調剤薬局の利益幅はかなり縮小されることも予想できるでしょう。

そうなってしまうと、売却価格は自ずと下がっていくことになります。それを踏まえて考えてみるとできるだけ早い段階で売却するのが得策のように思えます。しかし、焦ってしまうと準備が疎かになってしまう可能性も高まるので、余裕をもって売却の準備を進められるタイミングを見極めることがポイントになるのです。

・マイナスになり得る情報は早めに伝える

売却をする際に、少しでもよく見せたいと思うものです。しかし、マイナスになり得る情報を後出ししてしまうと、薬局M&Aは失敗に終わってしまう可能性が高まるので注意しなければいけません。

薬局M&Aを行う際には、監査が行われ、経営状況がチェックされます。その中で、簿外債務や粉飾決算などが明らかになるケースもあります。もしも簿外債務や粉飾決算について悪意なく黙っていたとしても、信用を失うことになりかねません。

少しでも不安要素がある場合は、M&Aコンサルタントなどに予め伝えておくと良いでしょう。

・売却時も優先順位をはっきりさせる

薬局のオーナーにとってどのような条件を特に重視したいかという思いは異なります。引退後の生活に必要な資金を確保するためにはどのくらいの価格にすべきなのか、従業員の雇用や待遇は継続してほしいのか、処方元の医師とはどのような関係を築いてほしいのかなど、様々な条件が考えられるはずです。その中でも特に優先したいのは何かをはっきりさせることによって、理想的なM&Aが実現できます。

・在庫棚卸しを行っておく

在庫棚卸しは、薬局M&Aの譲渡価格に大きな影響を与えます。棚卸資産は、数量がどのくらいなのかきちんと把握し、適正な単価に基づいて計上する必要があるのです。

とても重要なポイントではありますが、在庫棚卸しができていない薬局は少なくありません。一般的には調剤薬局が有している在庫は500万円~3,000万円ほどと言われていて、譲渡価格の2割~3割を占める大きな資産になります。そのため、在庫棚卸しを行っていないと数百万円単位で譲渡価格を減額されてしまう可能性も考えられます。

これを踏まえて考えてみると、在庫棚卸しを行っておいた方が良いと言えるでしょう。棚卸しには時間がかかるので、薬局M&Aを視野に入れ始めたら、早い段階で取り掛かるのがポイントになります。

・オーナーが引退しても機能する組織を作っておく

最近の薬局M&Aは、大手企業が個人の薬局を買収するというケースが増えています。そのようなケースだと、大手企業は対象となる店舗に新しく店長としての人材を送り込みます。しかし、その人材が育っていないことも珍しくありません。

場合によっては、新しい店長とスタッフ間に亀裂が生じてしまう可能性もあります。それでは組織内に大きな混乱を招くことになってしまうため、オーナーが引退しても機能する組織を作っておくのは大切だと言えるでしょう。時期店長候補のようなナンバー2が存在していれば安心感はかなり大きいです。

・経営管理体制を予め整えておく

薬局M&Aは、予め経営管理体制を整えておくことも成功させるために必要なポイントとされています。その中でも、人事労務管理は特に重要です。もしも、残業代の未払いなどがある場合は、薬局M&Aを行う前に解消しておいてください。

薬局のような店舗営業のM&Aにおいては、労務管理の不備が大きな問題やトラブルにつながるケースも多いです。そのため、かなり注意をしなければいけない点だと言えるでしょう。

■薬局M&Aで迷ったらアテックに相談を

事情によっては、薬局M&Aをできるだけ早く、急ぎでしたいと考えるケースももちろんあります。しかし、きちんと準備をしなければ、上手くいかない可能性も高まるので、早くすればいいというものでもありません。薬局M&Aをすることはほとんどないため、基本的なやり方が分からないというオーナーもいるでしょう。

そのような場合は、アテックへの相談がおすすめです。アテックは、1991年に創業して以来、多くの調剤薬局M&Aを手掛けてきました。そんなアテックがどのような会社か、どのようなサービスを行っているのか知っていれば、薬局M&Aを行う際に役立つはずなのでご紹介します。

・アテックとはどのような会社なのか

アテックは、1991年に創業して以来、調剤薬局のM&A仲介会社として経営を続けている会社です。日本初の調剤薬局のM&A仲介会社として誕生しました。薬局の売却を行いたいオーナーと次期経営者候補のマッチングを日々実現しています。

アテックでは、薬局オーナーの理想を実現できるようなM&Aをサポートしています。老舗ならではの実績も相まって、多くの後継者候補が登録しているという点もアテックを利用するメリットだと言えるでしょう。

・ファーママーケットとは

ファーママーケットは、薬局を譲渡したいと考えているオーナーと買収したいと考えている後継者候補のマッチングサイトです。これまでに多くの薬局M&Aをサポートしてきたアテックのノウハウや知識を駆使し、理想的なマッチングを実現できるようなサービスを提供しているのです。

薬局M&Aは、専門的な知識がないと難しい部分もたくさんあります。そのため、少しでも早く成功させたいのであれば、アテックが提供するファーママーケットのようなサービスを活用してみると良いでしょう。そうすることで、より効率的な薬局M&Aを実現できます。
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