調剤薬局を買収したい・買いたい方必見の薬局譲渡・薬局承継・M&Aの基礎知識

調剤薬局業界では、後継者不足から薬局を売却したいオーナーが増加傾向にあります。そんな中で、すでに実績のある薬局を買収して経営したい薬剤師や企業も多くなってきました。

しかし、目的や経営方針が異なり、買収してもその後の経営が軌道に乗らないケースも少なくありません。そこで注目されているのが薬局M&Aなのです。今回は、調剤薬局業界の現状や買収する際に薬局を選ぶポイント、薬局譲渡・薬局承継・M&Aの流れなどを詳しく解説していきましょう。

調剤薬局業界の現状とは?

平成29年度の調べによると、現在調剤薬局は全国に6万店あると言われています。平成9年から開始された医薬分業率の上昇で、調剤薬局は現在までに広く拡大していったのです。しかし、薬剤師不足・廃業・M&Aなど大きな動きが見られるようになってしまいました。

調剤薬局と言うと、個人経営をはじめ、多くても10店舗ほどの規模が一般的です。中でも2〜9店舗未満の規模が最も多く、全体の36.2%となっています。逆に500店舗以上の店舗を構える規模の大手企業は、全体の6.4%と非常に少ないのが特徴です。

その一方で、大規模な調剤薬局グループは利益を上げていますが、小規模の調剤薬局は利益が少ないと言われています。薬価・調剤報酬の改定で、今後は中規模や大手企業でも利益が減少すると予想されており、縮小が懸念されているのです。

また、最近は医薬分業率も大きく上昇しておらず、新規出店も非常に少なくなってきています。業績を維持するためには、店舗を買収してかかりつけ薬局の切り替えを行う必要があるのです。

この他にも、調剤薬局業界では経営者の高齢化が進み、薬剤師の雇用・獲得も困難になってきています。薬剤師は、薬学教育の6年制への移行により薬学部の人気が下がり、新卒薬剤師が想定よりも大きく下回ってしまっています。しかし、調剤薬局の経営者の多くは団塊世代であり、高齢化によって引退が予想されているのです。

最近では、ドラッグストアによる調剤薬局事業参入も多く見られます。ドラッグストアを主体とした企業は、売り上げも順調に伸ばしているため、今後は競争も激しくなるでしょう。

近年は、調剤薬局は売り手市場と言われてきていましたが、生き残りをかけて競争の激化が進んでいるのも事実です。調剤薬局業界は、患者本位の医薬分業を目指す改革によって24時間対応やかかりつけ業務などに重点が置かれ、薬剤師不足や後継者に悩むところも多くなっています。特に中小規模の調剤薬局は、取り巻く環境が変わっていく中でも業務を効率化して、利益を上げていく必要があるでしょう。

調剤薬局業界はまだまだ課題も多いです。そこで、調剤薬局再編が求められているのです。現在、薬局譲渡・承継・M&Aが広く注目を集めています。

調剤薬局を買収する際には、様々なポイントを踏まえて自分に合った薬局を見極める必要があります。納得のいく買収をするためには、まず調剤薬局業界全体の状況や今後の可能性をしっかり理解しておかなければなりません。

薬局を選ぶポイント

実際に調剤薬局を買収しようと思ったら、多くの方は条件の良い店舗がいいと考えるのではないでしょうか?そこで、買収における薬局選びのポイントについてご紹介していきましょう。

・応需枚数

例えば、店舗の規模を踏まえて薬剤師1人体制での経営を考えている場合、1人での応需枚数がどれだけになるのかを理解しておかなければなりません。一包化作業や在宅作業が多くなれば、その分応需枚数も減少します。1日で予想される処方箋枚数を踏まえ、応需枚数をある程度予想しておくと良いでしょう。

・薬剤師の人数

前述したように薬剤師の雇用は非常に厳しい状況が続いています。買収して早々薬剤師不足に悩まないようにしなければなりません。そのため、薬剤師が何人いるのかもしっかり確認しておく必要があります。

・周辺環境

調剤薬局経営において、周辺環境は非常に大切なポイントです。医療機関がどれだけあるのか、近隣住民の世代や最寄りの交通環境がどのようになっているのかも重要です。

また、近隣の医療機関に携わる医師が高齢である場合は、投資回収困難となるリスクが高いです。後継者や移転などの問題も踏まえ、医療機関が複数ある所を選ぶようにしましょう。

・買収金額

薬価・調剤報酬改定により、薬局M&Aの相場が下がってきています。しかし、1日の応需枚数が50〜60枚ほどだと、高い金額で提示されるケースも少なくありません。

一般的な買収金額は、営業権や商品在庫・固定資産・店舗保証金などを含めて計1500〜2500万円だと言われています。あくまでも相場になっていますが、この金額を基準に買収における提示金額を確認すると良いでしょう。

薬剤師個人が独立を目指している場合、用意すべき資金はどのくらいあるべきなのか判断がつかないこともあるのではないでしょうか?実際に買収しても、何年経営すれば資金を回収でき、経営が軌道に乗るのかをまず考える必要があります。

・リース状況

分包機やレセコンなどの特殊機械は、リース契約である可能性も高いです。リース契約の場合は承継できない場合があり、特に薬剤師個人の買収を検討している際には対策を考えておく必要があります。

・固定資産

固定資産は建物・土地・什器などを時価換算されます。減価償却が正常なのかどうかを判断するためにも、適切な価格になっているか事前に確認しなければなりません。

実際に調剤薬局を買収するにあたり、店舗内覧をして店舗の雰囲気・薬歴記載状態・旧式機器買い換え可能性・近隣薬局との連携などを確認しておきましょう。買収を検討している店舗を現地へ行ってしっかりと自分で確認すると、書面上では分からなかった点が見えてきます。

また、医師との円滑なコミュニケーションや従業員の承継などがどのようになるのかも重要なポイントです。譲り受けの際には売り手である経営者と事業譲渡契約を締結するので、その前に上記の点を見て慎重に判断することが大切です。

譲り受け後は、売り手側の経営者との引継ぎがスタートします。何らかのトラブルを防ぐためにも、条件や法務面などをしっかり確認し、理解しておく必要があるでしょう。

薬局譲渡・薬局承継・M&Aの流れ(買い手目線)

実際に、薬局の譲渡や承継、M&Aをしたいと考えているけど、どのような流れで行われるのかいまいち分からないという方もいるのではないでしょうか。続いては、薬局譲渡や承継、M&Aがどのような流れで行われていくのかを見ていきましょう。

・事前相談をする

事前相談では、薬局譲渡や承継、M&Aを行う際に必要な書類や契約事項に関する説明を行います。基本的な情報は、この事前相談で得られるので、分からないことは何でも質問するようにしましょう。

・秘密保持契約を結ぶ

薬局譲渡や承継、M&Aを希望する方とコンサルタントの間で秘密保持契約を結びます。この時に、事業契約書や詳細情報の開示も行われます。

・薬局価値の評価をする

譲渡先の薬局にどのくらいの価値があるのかをM&Aコンサルタントが算出します。

・価格や条件の交渉をする

薬局の価値を算出してもらったら、譲渡先に情報を開示します。譲渡先との交渉は、M&Aコンサルタントがしてくれるので任せておいた方が確実です。譲渡先のリストアップもしてくれるので、参考資料として確認しておくと良いでしょう。

・トップ面談を行う

トップ面談は、当事者同士で最終的な面談を行うというものです。この時に、条件などに相違がないか話し合いをすることになります。

・譲渡先と合意書の締結をする

当事者同士のトップ面談でお互いに納得ができれば、譲渡先と合意書の締結をすることになります。この時に、買収の手順や必要書類、契約事項に関する詳しい説明もされます。

・本契約が成立

譲渡先と合意書の締結をし、必要書類などが揃えば本契約の成立となります。これによって薬局譲渡や承継、M&Aのスタートラインに立てるということになるでしょう。

本契約成立後は、M&AコンサルタントもしくはM&Aを斡旋してくれた会社によるアフターサポートもあります。アフターサポートの中には、薬剤師や医療スタッフの派遣、薬局の環境整備、薬局内で使用するシステムの構築などがあります。このようなサポートは、積極的に活用すると良いでしょう。

薬局を買収・買いたいなら支援サービスを利用しよう!

薬局の買収を検討している方には、M&Aの支援サービスの利用をおすすめします。支援サービスを利用することによって、オーナーになってからも様々なメリットを実感できるからです。では、どのようなメリットがあるのか、実際にM&Aを活用した事例にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

【M&Aを利用するメリットとは】

M&Aを利用するメリットは、薬局経営のリスクを抑えながらスムーズに進められる、人気の場所や門前薬局の引き継ぎもできる、新規開業するよりも費用を抑えられるということが挙げられます。では、それぞれのメリットについて具体的に見ていきましょう。

・薬局経営のリスクを抑えながらスムーズに進められる

薬局経営のリスクを抑えながらスムーズに進められるというのは、M&Aで薬局を引き継ぐことによって、過去の実績に基づいた収支計画が作れることで実感できるメリットです。また、従業員や各種契約の引き継ぎもできるので、リスクを抑えながらスムーズな薬局経営が実現するのです。

・人気の場所や門前薬局の引き継ぎもできる

人気の場所や門前薬局の引き継ぎもできるというのは、多くの薬局ができている今だからこそ感じられるメリットです。M&Aを利用することによって、なかなか新規開業ができないような場所でのスタートも可能になっています。つまり、M&Aを利用することで魅力的な立地条件で薬局経営をスタートできるということになるでしょう。

・新規開業するよりも費用を抑えられる

新規開業するよりも費用を抑えられるというのは、新規開業でかかってしまうテナントの内容費や什器、備品、薬剤など必要物品の購入費、人材の採用費などコストがかかる初期費用を抑えられることを意味しています。M&Aでもかかってしまうコストはもちろんありますが、営業権と固定資産の金額で譲り受けることも可能なので、新規開業よりも安い費用でスタートできるのです。

【M&Aを利用した事例】

では実際にM&Aを利用した事例を2つご紹介しましょう。

・7つの店舗を売却した事例

この事例では、人手不足と高齢が理由になって譲渡をしようと考えました。M&Aの仲介を利用することによって、地域に密着した大手企業を紹介してもらい、成約できたケースです。他の店舗の薬剤師を異動させることにより

人手不足も解消でき、従業員の負担も軽減したと言います。

・医療系の企業に譲渡した事例

M&Aを利用した中には、医療系の企業に譲渡した事例もあります。この事例の売り手は、将来の不安と資金不足に悩んでいました。そんな中、M&Aで医療系企業を紹介してもらい、資金の潤沢さなどを理由に店舗を手放すことを決意したというケースになっていますが、雇用の継続もしているため従業員にとってもメリットになったと考えられます。

M&Aを利用することによって、売り手と買い手の両方のメリットが実感できることが分かります。つまり、薬局の承継問題などが増えている今こそM&Aを活用すべきだと言えるのです。

おすすめの支援サービス「アテック」とは?

最後に、M&Aの支援サービスを利用するならどこが良いのでしょうか?今回おすすめするのは、アテックとファーママーケットです。

アテック・ファーママーケットは、日本で初めて薬局M&Aをスタートしたアテックが手掛けているサービスです。オーナーの希望を最大限実現する、後継者候補の登録数が多い、薬局経営に関する問題解決を迅速にするという特徴があるアテックは、これまでも多くの人が活用してきました。

アテック・ファーママーケットを利用することで、薬局を譲渡したいと考えているオーナーと独立を検討している薬剤師、薬局の買収を考えている経営者のマッチングができます。アテック・ファーママーケットが取り扱っている案件の数は非常に多く、条件に合う案件が見つかる可能性は非常に高いと言えます。

このようなことを踏まえて考えると、アテック・ファーママーケットの利用はメリットが大きいということが分かります。確実に契約までサポートをしてくれるだけではなく、アフターサポートの安心感もあるアテック・ファーママーケットの利用を検討してみると良いでしょう。

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